片恋
「伊月くん、また同じクラスだね。よろしくね」

「ああ、俺の方こそ……」

と、言いながらも、伊月くんの視線は、私よりも延藤くんの方へ。

なんだろう……。

あ、知り合いなのかな。


「ふたり、もしかして友達?」

伊月くんと、延藤くんを交互に見る。

「いや、全然。真桜の隣が男だから、気になっただけ」


あっさりと言い放った伊月くんに、私は真っ赤になって、「え」と顔を固めてしまった。


い、今の言葉はどういう意味で……?
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