片恋
耳につけたイヤホンから、音楽が流れる。
聴いたことのない、歌声も入っていない曲。
初めて聴いた。
だけど、どこか懐かしく感じるのは、その曲に『ナデシコらしさ』を見つけたから。
「えっ、伊月くん、これって……」
「新曲。まだ、声は入れられないけど」
やっぱり。
これは、ナデシコが……伊月くんが作った曲だ。
「昨日、やっと出来てさ。早く真桜に聴いてほしくて」
「すごい! 私、この曲も好き!」
「よかった」
やわらかく微笑む顔に、ドキッと大きく胸の音が跳ねる。
相変わらず、心臓に悪い……。
めったに表情を変えない伊月くんは、私には笑ってくれるから。
聴いたことのない、歌声も入っていない曲。
初めて聴いた。
だけど、どこか懐かしく感じるのは、その曲に『ナデシコらしさ』を見つけたから。
「えっ、伊月くん、これって……」
「新曲。まだ、声は入れられないけど」
やっぱり。
これは、ナデシコが……伊月くんが作った曲だ。
「昨日、やっと出来てさ。早く真桜に聴いてほしくて」
「すごい! 私、この曲も好き!」
「よかった」
やわらかく微笑む顔に、ドキッと大きく胸の音が跳ねる。
相変わらず、心臓に悪い……。
めったに表情を変えない伊月くんは、私には笑ってくれるから。