片恋
伊月くんが中学生の頃に歌った、ナデシコの曲は、もちろん大好き。
でも……。
「私は、今の伊月くんの歌も、聴いてみたいなあ……」
心の中だけに留めておこうと思った気持ちが、口から飛び出してしまったらしい。
「今の俺の歌?」
「!!」
隣から指摘をされて、自分が声に出してしまったことに、やっと気がついた。
「あ、ご、ごめん……。私、綺麗な高音のナデシコの歌も好きなんだけど、今の伊月くんの声の歌は知らないから、聴いてみたいって思って……」
切ない恋の歌も、可愛いアップテンポな歌も、その声で歌われたら、また改めてファンになる自信がある。
そんな願望から出てしまった言葉だった。
私がどう思っていようと、伊月くんは昔の自分の歌声が好きなんだから、無神経だったかもしれない。
でも……。
「私は、今の伊月くんの歌も、聴いてみたいなあ……」
心の中だけに留めておこうと思った気持ちが、口から飛び出してしまったらしい。
「今の俺の歌?」
「!!」
隣から指摘をされて、自分が声に出してしまったことに、やっと気がついた。
「あ、ご、ごめん……。私、綺麗な高音のナデシコの歌も好きなんだけど、今の伊月くんの声の歌は知らないから、聴いてみたいって思って……」
切ない恋の歌も、可愛いアップテンポな歌も、その声で歌われたら、また改めてファンになる自信がある。
そんな願望から出てしまった言葉だった。
私がどう思っていようと、伊月くんは昔の自分の歌声が好きなんだから、無神経だったかもしれない。