エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
そう心を揺らした時、玄関の方でドアが開く音がした。
「あ!」
私は、弾かれたように立ち上がった。
「純平さん、お帰りなさい!」
パタパタとスリッパを鳴らして、玄関先まで小走りした。
廊下に上がった純平さんが、眉間に皺を刻んだ。
「騒々しい。深夜だぞ。時間をわきまえろ」
「ご、ごめんなさい。純平さんに相談したいことがあって」
条件反射で、両足を揃えてピタリと止まる私に、目線だけ落とす。
「……ったく」
ネクタイを緩めながら溜め息をつくと、私の横を通り過ぎて、先にリビングに向かっていった。
「あの……お疲れのようなら、また明日にします」
私は肩を縮めて、彼の後に続く。
「明日も明後日も同じだ。十分だけ付き合ってやる。なんだ?」
純平さんは、わりと乱暴にスーツの上着をソファに放ってから、勢いよくドスッと腰を下ろした。
私は彼の前に回り込んで、パジャマの裾を掴み、
「もうすぐ、GWですね」
どんな風に話を持っていこうか考えて、そう切り出した。
唐突すぎたのか、純平さんは私を見上げて、「は?」と眉尻を上げる。
「お前はな。警察には、GWはもちろん、盆も暮れもない」
「わ、わかってます。だから、その」
「あ!」
私は、弾かれたように立ち上がった。
「純平さん、お帰りなさい!」
パタパタとスリッパを鳴らして、玄関先まで小走りした。
廊下に上がった純平さんが、眉間に皺を刻んだ。
「騒々しい。深夜だぞ。時間をわきまえろ」
「ご、ごめんなさい。純平さんに相談したいことがあって」
条件反射で、両足を揃えてピタリと止まる私に、目線だけ落とす。
「……ったく」
ネクタイを緩めながら溜め息をつくと、私の横を通り過ぎて、先にリビングに向かっていった。
「あの……お疲れのようなら、また明日にします」
私は肩を縮めて、彼の後に続く。
「明日も明後日も同じだ。十分だけ付き合ってやる。なんだ?」
純平さんは、わりと乱暴にスーツの上着をソファに放ってから、勢いよくドスッと腰を下ろした。
私は彼の前に回り込んで、パジャマの裾を掴み、
「もうすぐ、GWですね」
どんな風に話を持っていこうか考えて、そう切り出した。
唐突すぎたのか、純平さんは私を見上げて、「は?」と眉尻を上げる。
「お前はな。警察には、GWはもちろん、盆も暮れもない」
「わ、わかってます。だから、その」