エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
『お前が少しでも外出できるよう、朝峰が協力を申し出てくれた。曲がりなりにも刑事だし、朝峰と一緒に、コンビニでも本屋でも自由に行け』
純平さんからも信頼の厚い刑事さん。
外出の機会が増えるのは、とってもありがたいけど……。
「でも、迷惑になるんじゃ」
恐縮して、遠慮しようとしたのに、朝峰さんはいきなり私の手をグイと引いた。
「俺から言ったんだし、遠慮しないで。今日は二時間くらい大丈夫。どこか行きたいところある?」
「え? あのっ……」
肩越しに振り返られ、彼の視線を導くように、掴まれた手に目を落とす。
「? ああ、ごめん」
朝峰さんも察してくれたのか、わりとすんなりと手を離してくれた。
ホッとして、勢いよく手を引っ込める私に、面白そうに目を細める。
「どこでも言ってくれていいよ。あ、夕飯、まだでしょ。一緒に行こうか」
「! い、いえ。あの……」
言うが早いか、先に立って歩く彼に、慌てて小走りでついていく。
ビルを出ると、袴田さんの車はいつもの場所に停まっていなかった。
「袴田さん、今日は来ないよ」
「っ、え?」
純平さんからも信頼の厚い刑事さん。
外出の機会が増えるのは、とってもありがたいけど……。
「でも、迷惑になるんじゃ」
恐縮して、遠慮しようとしたのに、朝峰さんはいきなり私の手をグイと引いた。
「俺から言ったんだし、遠慮しないで。今日は二時間くらい大丈夫。どこか行きたいところある?」
「え? あのっ……」
肩越しに振り返られ、彼の視線を導くように、掴まれた手に目を落とす。
「? ああ、ごめん」
朝峰さんも察してくれたのか、わりとすんなりと手を離してくれた。
ホッとして、勢いよく手を引っ込める私に、面白そうに目を細める。
「どこでも言ってくれていいよ。あ、夕飯、まだでしょ。一緒に行こうか」
「! い、いえ。あの……」
言うが早いか、先に立って歩く彼に、慌てて小走りでついていく。
ビルを出ると、袴田さんの車はいつもの場所に停まっていなかった。
「袴田さん、今日は来ないよ」
「っ、え?」