エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
ショッピングに出かける余裕はないけど、今日はちゃんと、夕ご飯を食べたい。
駅までの帰路の途中にあるデパートの地下街で、ちょっと高級なお惣菜でも買って、今週の自分を労ってあげよう。
明日は休みだし、お酒も飲んじゃおうか。
せっかくの東京ひとり暮らし、おひとり様を存分に満喫しよう!
とんでもなくいいアイデアのような気がして、私は少し胸を弾ませながら、広い通りを歩いた。
金曜日、アフターファイブのオフィス街には、これから遊びに繰り出す様子の、お洒落なOLの姿が目立つ。
数人の女性グループとすれ違い、ふわっと香るいい匂いにつられて、ついつい足を止めて振り返った。
いいなあ。みんな、楽しそう。
私は、仕事に慣れるのが先決だけど、もう少ししたらプライベートを充実させたいなあ……。
そのためにも、一刻も早く、本社の女性に負けないセンスを身につけ、公私共に追いつかないと!
決意を新たに、再び歩き出そうとした時。
「ん?」
女性グループが通り過ぎた、黒縁眼鏡ですごく体格がいい男性に目が留まった。
全身黒ずくめ。もこもこのダウンジャケットで、前のファスナーを首までしっかり締めている。
駅までの帰路の途中にあるデパートの地下街で、ちょっと高級なお惣菜でも買って、今週の自分を労ってあげよう。
明日は休みだし、お酒も飲んじゃおうか。
せっかくの東京ひとり暮らし、おひとり様を存分に満喫しよう!
とんでもなくいいアイデアのような気がして、私は少し胸を弾ませながら、広い通りを歩いた。
金曜日、アフターファイブのオフィス街には、これから遊びに繰り出す様子の、お洒落なOLの姿が目立つ。
数人の女性グループとすれ違い、ふわっと香るいい匂いにつられて、ついつい足を止めて振り返った。
いいなあ。みんな、楽しそう。
私は、仕事に慣れるのが先決だけど、もう少ししたらプライベートを充実させたいなあ……。
そのためにも、一刻も早く、本社の女性に負けないセンスを身につけ、公私共に追いつかないと!
決意を新たに、再び歩き出そうとした時。
「ん?」
女性グループが通り過ぎた、黒縁眼鏡ですごく体格がいい男性に目が留まった。
全身黒ずくめ。もこもこのダウンジャケットで、前のファスナーを首までしっかり締めている。