エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「コロッケです」
「……は?」
「パン粉がなかったので、中身を焼いたみたいな感じで。見た目お焼きなんですけど」
純平さんは、テーブルの上の大皿を、まじまじと覗き込んだ。
そこには、見た目お焼きのコロッケが五つ並んでいる。
「じゃがいもと玉ねぎ、小麦粉。挽肉がなかったので、ツナ缶で代用しました。ご飯は炊いてあるし、かきたま汁も作ってありますから」
私は早口で言い切ってから、いそいそとキッチンに回った。
「純平さん、よかったら着替えてきてください。あ、先にお風呂入りますか?」
ご飯をよそおうとしたところで、ポンと手を打って付け加える。
「いや……」
純平さんは軽く顎を撫でてから、くるりと向きを変えて、リビングの奥の階段に歩き出した。
「着替えてくる」
「はい!」
階段を上る、トントンと小気味いい足音を聞きながら、私はかきたま汁を温めようと、IHコンロのスイッチを押した。
ほかほか湯気の立つご飯とかきたま汁をふたり分、テーブルに配膳し終えると同時に、メゾネットフロアから純平さんが降りてきた。
私は、ウォーターサーバーからグラスに水を注ぎ、椅子に腰かける彼の前に、ひとつ差し出した。
「……は?」
「パン粉がなかったので、中身を焼いたみたいな感じで。見た目お焼きなんですけど」
純平さんは、テーブルの上の大皿を、まじまじと覗き込んだ。
そこには、見た目お焼きのコロッケが五つ並んでいる。
「じゃがいもと玉ねぎ、小麦粉。挽肉がなかったので、ツナ缶で代用しました。ご飯は炊いてあるし、かきたま汁も作ってありますから」
私は早口で言い切ってから、いそいそとキッチンに回った。
「純平さん、よかったら着替えてきてください。あ、先にお風呂入りますか?」
ご飯をよそおうとしたところで、ポンと手を打って付け加える。
「いや……」
純平さんは軽く顎を撫でてから、くるりと向きを変えて、リビングの奥の階段に歩き出した。
「着替えてくる」
「はい!」
階段を上る、トントンと小気味いい足音を聞きながら、私はかきたま汁を温めようと、IHコンロのスイッチを押した。
ほかほか湯気の立つご飯とかきたま汁をふたり分、テーブルに配膳し終えると同時に、メゾネットフロアから純平さんが降りてきた。
私は、ウォーターサーバーからグラスに水を注ぎ、椅子に腰かける彼の前に、ひとつ差し出した。