※あの乙女はニセモノです
周りの人も見て見ぬふりだし。
でも不思議と何されるか分からないっていう恐怖よりも今日はツイてない、って気持ちの方が大きい。
こんな時でさえ可愛い女の子にはなれない私にちょっとガッカリ。
仕方ない、ここは男が諦めるか1発殴られるかでもすれば収まるでしょ。
そう諦めかけていたその時だった。
「ねぇ、お姉さん!私が助けてあげましょうか?」
「…え?」
予想外の出来事に私の小さな声が漏れる。
さっきまでこんな子居なかったと思うけど。
女の子は突然現れてニコニコしながら私に問いかけた。