※あの乙女はニセモノです

私はそんな視線を無視してプンプン怒る亜子を宥める。



…やっぱり怒られた。



でもまぁ聞き回った甲斐はなかった、かもね。



だって亜子が探してる人物は今私の隣に居るんだもん。



「もー!今回だけだからね!…ところでそっちのめちゃくちゃ可愛い美少女さんは?」



亜子はさっきまでの怒った表情とは一変して目をキラキラさせながら私の隣を見る。



たぶん亜子は探してた学校1の美少女がこの男だって気づいてる。



でもまだ確信はないからこそ私の言葉をまだかまだかと待っていた。



そんな目で見られてもなんて説明するのが正解なの?



普通に亜子の探してた人だよーって言えば済む話かもしれないけど。
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