※あの乙女はニセモノです

私は横目で目の前に座る亜子から視線をずらしジロっと睨む。



私たちの間に座るもう1人の人物。



何食わぬ顔をして一緒に食べる姿を私は見逃さない。



「そんなの亜子先輩が誘ってくれたからに決まってるじゃないですか!亜子先輩って毎日ちゃんと“今日もおいで〜”って連絡くれるんですよ!」



「そうそう!こんな可愛い女の子見ながらご飯が食べられるなんてそれこそおかずなしで白米何杯でもいけちゃうと思わない!?」



…ダメだ、この2人を一緒にしたら私が耐えられない。



亜子がもう1人増えたって考えると頭が痛くなる。



いや、よく考えたら平気で色々問題を起こすあたり…亜子よりタチが悪い。
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