※あの乙女はニセモノです

たぶん周りにいた野次馬はもちろん瞳ともう1人の女の子も同じ。



声が出ないのか口をポカンと開けて固まっている。



「瞳には悪いけど亜子は亜子が仲良くしたいからみーちゃんとゆりちゃんと一緒にいるの!!もし利用されてる事が事実だとしても。亜子は2人と居られるなら喜んで利用されるよ」



亜子…。



私、何だかずっと亜子のこと誤解してたのかな。



今まで、というか亜子のさっきの言葉を聞くまで亜子は人懐っこい性格で私が1人で居ることが多かったから楽で一緒にいるんだと思ってた。



でもそれは少し違ったみたい。



あんまり自分のことを話さない亜子だけど、亜子なりにちゃんと私と向き合ってくれてたんだ。



私もこれからもっと亜子とちゃんと向き合っていける自分になりたい…。
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