※あの乙女はニセモノです
正確には亜子が居る時は私にも近づかなくなったって感じだけど。
その後すぐテスト期間と重なってそのまますぐに夏休み入っちゃったし。
でもやっぱりこのままじゃ誰にとっても良くないよね。
亜子にはちゃんと心から笑って欲しいし、ゆりが大人しいのもなんだか気持ち悪い。
だから今日はまずそのための第1歩。
美味しいものでも食べて気分転換できたら、きっと亜子の気持ちも話してくれるかもしれない。
話してくれなくても何かが変わるきっかけくらいになったらいいけど。
「ねぇねぇ、みーちゃん!今日は本当に亜子が好きなお店でいいの?」
「うん、亜子が好きな物食べに行こ」
キラキラと瞳を輝かせる亜子を見ると、何もなかったみたいでそれが今は凄く落ち着く。