過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜
「ちびすけなんですっ!はじめて会ったのは小3と高1の時で、最後に会ったのは、小6と高3の時です!なのにこんな大人の……っ」
キスなんて、と言おうとして遮られてしまう。
「……今は22と29だ。なんの問題もないと思うが?」
言いたいことは分かったと言わんばかりに、ぞくりとするくらいの色気を孕んだ笑みを浮かべた。
そして大我はいとも簡単に片手で私の両手を封じ込め、「羽衣」と甘さをまぶした声で私の名前を呼ぶ。
その声に反射的に顔を上げてしまえば、「もう黙れ」と、気付いた時には可愛らしいリップ音を響かせて、私は2度目のキスも奪われていたのだった。