過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜
はじめての、デート
「……い、羽衣……」
自分を呼ぶ微かな声と、頭をゆっくり行き来する温もりを感じ、微睡の中からゆっくり意識を浮上させる。
重たい瞼をゆっくりと開ければ、ぼんやりと目の前に広がる端正なお顔。
寝起きのまだ正常に働かない頭でその人物を咄嗟に認識すれば、私はうわっ!と飛び起きた。
「起きたか、羽衣。もう8時だぞ?」
「……は、8時⁉︎遅刻……っ!」
「落ち着け。今日は土曜日だ」
あ、なんだ、土曜日か………って、
「た、大我っ、いつからそこにっ⁉︎」
壁際まで思いっきり飛び退き、掛け布団を下瞼の辺りまで引き上げて大我に問う。
「ついさっき、だけど?つーかお前、無防備な寝顔はちびすけの頃のまんまだな」
私の布団の傍らに片膝を立てて座り、くくっ、と面白そうに笑いながら、でも優しく目を細めて彼は言う。
うんその感じ、絶対ついさっきじゃないですよね………!
「もうっ!なに勝手に入ってきてるんですか!」
「まあ、あんな深いキスした仲だし?」
「りっ、理由になってません!」
っていうか寝起きでその話、蒸し返さないでほしい……!
自分を呼ぶ微かな声と、頭をゆっくり行き来する温もりを感じ、微睡の中からゆっくり意識を浮上させる。
重たい瞼をゆっくりと開ければ、ぼんやりと目の前に広がる端正なお顔。
寝起きのまだ正常に働かない頭でその人物を咄嗟に認識すれば、私はうわっ!と飛び起きた。
「起きたか、羽衣。もう8時だぞ?」
「……は、8時⁉︎遅刻……っ!」
「落ち着け。今日は土曜日だ」
あ、なんだ、土曜日か………って、
「た、大我っ、いつからそこにっ⁉︎」
壁際まで思いっきり飛び退き、掛け布団を下瞼の辺りまで引き上げて大我に問う。
「ついさっき、だけど?つーかお前、無防備な寝顔はちびすけの頃のまんまだな」
私の布団の傍らに片膝を立てて座り、くくっ、と面白そうに笑いながら、でも優しく目を細めて彼は言う。
うんその感じ、絶対ついさっきじゃないですよね………!
「もうっ!なに勝手に入ってきてるんですか!」
「まあ、あんな深いキスした仲だし?」
「りっ、理由になってません!」
っていうか寝起きでその話、蒸し返さないでほしい……!