過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜

"桃ちゃんの耳に付いてるイヤリング、いつもとってもキレイ!桃ちゃんによく似合ってる!"

大我と遥くんが付けていたのはシンプルな輪っかのヤツで、子供の私から見たら全然魅力的じゃなかったけど、桃ちゃんの付けているそれはいつも種類が違って耳元でキラキラ、ユラユラ揺れていて。

それが桃ちゃんのベリーショートの髪に映えて、私にはとても魅力的に見えていた。

"ああ、コレか?ありがとう、ウイウイ。でもな、コレはイヤリングじゃなくてピアスって言うんだ"

桃ちゃんは耳元のそれを人差し指で揺らしながら教えてくれる。

"ピアス?じゃあ大我たちがつけてるのも?"

"そうだちびすけ。オレたちが付けてるのはピアスっつってなぁ、耳に針で穴を開けて、その穴にブスッと刺してつけんの。すっげー痛いんだぞ?もう付ける度に激痛。だからこの痛みに耐えられるヤツだけが付けられる"

大我がそう言ってニヤリと笑った。
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