過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜
"うへぇ……耳に穴……⁉︎じゃあ大我は1、2、3、4、5、6……全部で6個も耳に穴空いてるってこと……⁉︎うぅ…痛そう……。羽衣には絶対耐えられないから一生つけられない……"

"あははっ、大我、あんまり揶揄うなよ!ウイウイがびびってるだろうが!"

怯える私を見て笑いを堪えている大我の背中をバシバシ叩きながら、桃ちゃんがけらけら笑う。

"大我は本当に羽衣ちゃんのこと揶揄うの好きだなあ。大丈夫だよ羽衣ちゃん。痛いのは穴開ける時の一瞬だけだから"

遥くんもメガネの奥の瞳を細めて呆れたように笑う。

"えっ、そうなの⁉︎"

"くっくっくっ……。ちびすけ、お前ほんとすぐなんでも信じんのな。チョロ過ぎて心配になるわ"

むぅっ!と頬を膨らませる私を見て大我も声を上げて笑う。


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