過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜
「……なにこれ……!こんなキレイでおいしいチョコレート、羽衣うまれてはじめてたべた……!」

目をキラキラさせてえらく感動する私を見て、大我は一瞬目を見開いた後、「ふはっ、大げさ」って笑ってたっけ……。


懐かしい夢。

この人はいつも私に手を差し伸べてくれた。

私がいじめられて泣いていた時も、強くなりたいって言った時も、怖い、助けてって言った時も。

いつもいつも。

怖い顔して優しいんだ、大我は。

「またなにかあったらすぐオレ呼べよ。どこにいても、なにしててもすっ飛んできてやるからーーーー」


まだ恋なんて知らなかったあの頃。



大我は私にとってのヒーローだったーーーー。



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