幸せって・・・何?

安祐美は実家に帰った。
もう和樹の所には帰れないと思った。彼のことは好き、好きだからこそあの待ってばかりの不安ばかりの苦しい生活はもうイャ。
和樹は毎日安祐美に連絡を入れた。
「もう君を泣かすようなことはしないから帰ってきてくれ。」
いくら連絡を入れても安祐美からの返事はなかった。

母は興信所に再度調査を依頼した。今度の調査悔過では女の影は無かった。
母は岡に相談した。
「岡さん、安祐美はもう和樹とは別れたいと言っているの。でも和樹はやり直したいと言っている。調べたけど女の影も無いんです。どうしたらいいかしら。」
「もう安祐美さんは絶対に戻る気はないのかしら。流産のことがあるから今は気持ちがゆれているだけということは無いの? 一度当人同士を合わせてみたらどうかしら。 」
「そうね。あまり急ぐのも良くないわね。もう少ししたら私から和樹さんに話してみるわ。」
母は安祐美の気持ちもわかるが、本心は別れて欲しくなかった。
「和樹さん、一度安祐美とゆっくり話してみてください。日時はこちらからご連絡します。立ち合いにはこの間ご紹介した岡弁護士にお願いしようと思います。いかがでしょうか。」
「わかりました。ご連絡をお待ちしております。」
和樹にとって離婚はあり得なかった。そうでないと計画が狂ってしまう・・・
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