幸せって・・・何?

付き合い始めて2ヶ月経った頃・・・
「安祐美、結婚してくれ。」
予想はしていたもののあまりにも早いプロポーズだった。有名なブランドのおしゃれなダイヤの指輪も渡された。
「嬉しい、ありがとう和樹さん。私幸せ。」
「よかった。今週末にでもご両親にご挨拶に行きたいと思う。」
「ありがとうございます。」
少し早いと思いながらも安祐美は何も疑わなかった。

週末、和樹は安祐美の両親に結婚の承諾を得る為に安祐美の家に来た。
「お嬢さんと結婚させてください。」
ストレートだった。父は和樹のことを知っていたので、すぐに承諾してくれた。両親ともに大喜びだった。
和樹の優しい笑顔は誰もを魅了するものだった。
家族全員での会食が始まった。弟の(しょう)もその席に着いた。挨拶をした後は特に何も話さずに黙々と食べていた。でも翔はチラチラと和樹を見ていた。ちょっとイャな予感がした。
(こいつ・・・何もかもが揃いすぎているからか、俺のヤキモチか? 取り越し苦労だといいけど・・・なんか気になる・・・)
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