幸せって・・・何?
安祐美の母から連絡が入った。
「安祐美、叔母さんから蟹がいっぱい届いたの。取りにいらっしゃい。」
新婚旅行のお土産を渡しに行って依頼、3ヶ月ぶりの実家だった。
「お母さん、ただいま。」
母は安祐美の顔を見て、直ぐに聞いた。
「安祐美、何があったの? こんなにやつれて・・・」
「別に、何もないよ。少し疲れているだけ。」
「安祐美・・・なんかあったでしょ。ちゃんと話なさい。」
安祐美はこらえていた涙があふれ出た。
「お母さん・・・和樹が帰ってこないの・・・」
「えっ? ずっと?」
「ずっとではないけど・・・今では週に2日位しか返ってこない。」
「和樹さんは何て言っているの?」
「仕事柄仕方ないって・・・忙しいんだって・・・でもね、それだけじゃないと思う・・・」
「安祐美・・・」
母は安祐美を慰めた。
「忙しいのよきっと。少ししたらまた大丈夫よ。」
そう言うしかなかった。