シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
魅了されているだけじゃないかとか、流されてるだけじゃないかとか。
色々考えてしまっていたけれど、今ではそのどれもがどうでもいい。
話を聞いて、ギンのことを信じられると思った。
確信が確信のままで終わって、嬉しいと感じる。
信じて大丈夫なのだと、自分の中で彼に対する不安材料がなくなった途端理解する。
惹かれる心に身を任せると、わたしの気持ちなんて明白だった。
ギンが好き。
7年前のあの日から、ずっと見守ってわたしを想ってくれている人。
強い想いに戸惑うことはあるけれど、嫌だと思ったことはない。
この想いを……ちゃんと返したいな。
全部を受け止められるかは自信がないけれど、それでもギンの思いに応えたい、好きだと思ってくれている心を返したい。
そう思った。
「……雪華?」
覗き込んでいた彼の眉が寄せられ訝しがられる。
ハッとしたわたしは慌てて「えっと、多分大丈夫」と答えた。
でもギンは聞いて欲しい事があったようで不満そうにする。
そのわずかにへの字に曲がった唇が開いた。
「……名前、聞かねぇの?」
「え?」
聞きたいことは一通り聞いたと思って大丈夫と言ったけれど、ギンはそれが少し不満だったらしい。
ムスッと顔を歪めてから、そのままチュッと軽く唇を吸われた。
色々考えてしまっていたけれど、今ではそのどれもがどうでもいい。
話を聞いて、ギンのことを信じられると思った。
確信が確信のままで終わって、嬉しいと感じる。
信じて大丈夫なのだと、自分の中で彼に対する不安材料がなくなった途端理解する。
惹かれる心に身を任せると、わたしの気持ちなんて明白だった。
ギンが好き。
7年前のあの日から、ずっと見守ってわたしを想ってくれている人。
強い想いに戸惑うことはあるけれど、嫌だと思ったことはない。
この想いを……ちゃんと返したいな。
全部を受け止められるかは自信がないけれど、それでもギンの思いに応えたい、好きだと思ってくれている心を返したい。
そう思った。
「……雪華?」
覗き込んでいた彼の眉が寄せられ訝しがられる。
ハッとしたわたしは慌てて「えっと、多分大丈夫」と答えた。
でもギンは聞いて欲しい事があったようで不満そうにする。
そのわずかにへの字に曲がった唇が開いた。
「……名前、聞かねぇの?」
「え?」
聞きたいことは一通り聞いたと思って大丈夫と言ったけれど、ギンはそれが少し不満だったらしい。
ムスッと顔を歪めてから、そのままチュッと軽く唇を吸われた。