シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
スッと目の前の2人に気付かれないように眞白の足を踏む。
「うっ」
小さく痛みの声を出した眞白を軽く睨みつけると、頷いたので意図は伝わっただろう。
「災難? 眞白、何かあったのか?」
訝しんで聞いてくる金多くんに、眞白は軽く目を泳がせてから答える。
「あー、いや。そのせいで夕飯遅くなったってだけの話だよ。気にしないでくれ兄さん」
「そうか?」
不思議そうにしながらも金多くんはそれ以上聞いてこなかった。
そんな2人を見比べて、やっぱり顔立ちはどことなく似てるよねって思う。
さっき眞白が金多くんを兄さんと呼んだ通り、この2人は正真正銘血のつながった兄弟だ。
義父さんと義父さんの前の奥さんが離婚するとき、眞白だけが義父さんについてきた。
あともう1人兄がいるんだけど、わたしはその人とは一度しか会ったことがない。
学園に在籍してるって話は眞白から聞いたんだけど……。
まあ、そっちとはちょっと会いづらいから無理に会う必要もないんだけどね。
「うっ」
小さく痛みの声を出した眞白を軽く睨みつけると、頷いたので意図は伝わっただろう。
「災難? 眞白、何かあったのか?」
訝しんで聞いてくる金多くんに、眞白は軽く目を泳がせてから答える。
「あー、いや。そのせいで夕飯遅くなったってだけの話だよ。気にしないでくれ兄さん」
「そうか?」
不思議そうにしながらも金多くんはそれ以上聞いてこなかった。
そんな2人を見比べて、やっぱり顔立ちはどことなく似てるよねって思う。
さっき眞白が金多くんを兄さんと呼んだ通り、この2人は正真正銘血のつながった兄弟だ。
義父さんと義父さんの前の奥さんが離婚するとき、眞白だけが義父さんについてきた。
あともう1人兄がいるんだけど、わたしはその人とは一度しか会ったことがない。
学園に在籍してるって話は眞白から聞いたんだけど……。
まあ、そっちとはちょっと会いづらいから無理に会う必要もないんだけどね。