シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
黒果
微睡みつつも目を覚ましたわたしは、ぼーっとしながら寝坊しちゃったかな? と思う。
それでもシロガネの体温に包まれていると時間を確かめる気にもなれなくて、そのまま彼の腕に抱きつくように腕を絡めた。
「……せっか」
少しかすれた声が掛けられる。
起こしてしまったかな?
そう思って隣を見ると、寝起きの色気を漂わせている愛しい人の笑顔があった。
「シロガネ……おはよう」
笑顔とあいさつを返すと彼も「おはよう」と言って額にキスを落としてくれる。
そして少し苦笑気味に続けた。
「でもあんまり胸押し付けないでくれるか?……またシたくなる」
「え?」
「雪華の肌気持ちよくて……もっと隅々まで触れたくなるから」
「あ、朝からそういうこと言わないでよぉ……」
流石に朝の明るい時間に昨夜の行為を示唆されて恥ずかしくなった。
そんなわたしを見てシロガネはクスリと優しく笑う。
「……まあ、今日はしねぇよ。無理させた自覚はあるからな」
その言葉にホッとしつつも、“今日は”という部分が引っかかった。
まさか、今日でなければ朝でもするってことだろうか、と……。
わたしのそんな疑問を他所に、シロガネは「今何時だ?」と自分のスマホで時間を確かめる。
それでもシロガネの体温に包まれていると時間を確かめる気にもなれなくて、そのまま彼の腕に抱きつくように腕を絡めた。
「……せっか」
少しかすれた声が掛けられる。
起こしてしまったかな?
そう思って隣を見ると、寝起きの色気を漂わせている愛しい人の笑顔があった。
「シロガネ……おはよう」
笑顔とあいさつを返すと彼も「おはよう」と言って額にキスを落としてくれる。
そして少し苦笑気味に続けた。
「でもあんまり胸押し付けないでくれるか?……またシたくなる」
「え?」
「雪華の肌気持ちよくて……もっと隅々まで触れたくなるから」
「あ、朝からそういうこと言わないでよぉ……」
流石に朝の明るい時間に昨夜の行為を示唆されて恥ずかしくなった。
そんなわたしを見てシロガネはクスリと優しく笑う。
「……まあ、今日はしねぇよ。無理させた自覚はあるからな」
その言葉にホッとしつつも、“今日は”という部分が引っかかった。
まさか、今日でなければ朝でもするってことだろうか、と……。
わたしのそんな疑問を他所に、シロガネは「今何時だ?」と自分のスマホで時間を確かめる。