シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
「リンゴを食ってると、雪華に出会ったときキスしたことを思い出すんだよ。だから雪華に会いたいと思ったときや雪華が欲しいと思ったときに我慢するために食ってたんだ」
「は……?」
「でも今はそばに雪華がいるからな。我慢する必要もなくなったし、だからリンゴの消費も減った」
まさかそのためにリンゴを食べていたなんて……。
何とも言えない気分で驚いていると、「うわー」と岸本くんがちょっと照れながら声を出す。
「ってことは今ユキちゃん7年分の欲求不満ぶつけられてんだ?」
「んな!?」
「7年……あー、まあ、頑張れ、ユキ」
「なにを!?」
同じく照れながら謎の激励をしてくる伊刈くんにも突っ込む。
でもその答えは聞きたくない。
そんな状態なのにシロガネは普通の態度でうどんを食べ続けているから、わたし1人が恥ずかしい思いをしているみたいで耐え切れなくなった。
「わ、わたしもシャワー行ってくるね! 食器の片づけはお願い!」
そう宣言すると、わたしは逃げるようにダイニングを出ていく。
恥ずかしい気持ちも洗い流すようにシャワーを終えると、幾分落ち着いた。
そうしてリビングに戻ると、またみんなはソファーに座りくつろいでいる状態。
そこに三つ子もいるというのが少しだけ不思議な気分になった。
「は……?」
「でも今はそばに雪華がいるからな。我慢する必要もなくなったし、だからリンゴの消費も減った」
まさかそのためにリンゴを食べていたなんて……。
何とも言えない気分で驚いていると、「うわー」と岸本くんがちょっと照れながら声を出す。
「ってことは今ユキちゃん7年分の欲求不満ぶつけられてんだ?」
「んな!?」
「7年……あー、まあ、頑張れ、ユキ」
「なにを!?」
同じく照れながら謎の激励をしてくる伊刈くんにも突っ込む。
でもその答えは聞きたくない。
そんな状態なのにシロガネは普通の態度でうどんを食べ続けているから、わたし1人が恥ずかしい思いをしているみたいで耐え切れなくなった。
「わ、わたしもシャワー行ってくるね! 食器の片づけはお願い!」
そう宣言すると、わたしは逃げるようにダイニングを出ていく。
恥ずかしい気持ちも洗い流すようにシャワーを終えると、幾分落ち着いた。
そうしてリビングに戻ると、またみんなはソファーに座りくつろいでいる状態。
そこに三つ子もいるというのが少しだけ不思議な気分になった。