シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
「ギンが殴られて意識がないとか聞いて『は?』ってなったよ。ギンがやられるわけないだろって。まあ、案の定だったけど」
ペットボトルのお茶を飲みながら話す颯介さん。
どうやら時計塔であったことを話して聞かせているみたいだった。
わたしに気がついたシロガネが立ち上がり、近くに来る。
当然のように手を取り、「上行くか?」と聞かれた。
拒む理由もないので「うん」と返事をすると、眞白の驚く声が掛けられる。
「え!? まさか兄さんと義姉さん、毎晩一緒に寝てんの!?」
その言葉にピタリと動きを止める。
そうだ、眞白は初めてここに泊まるから、わたしがいつもシロガネの部屋に連れ込まれていることを知らないんだった。
何と返せばいいのかとちょっと気まずい気分になったけれど、わたしが何かを言うまでもなく颯介さんがたしなめてくれる。
「眞白、そうやって邪魔するとギンに殴られるぞ?」
「そうそう。俺なんかこないだも殴られて……」
「あれはお前の自業自得だろうが」
岸本くんも続けて話し、伊刈くんに突っ込まれていた。
それを聞いて口を閉ざした眞白に代わるように、今度は三つ子が話し出す。
ペットボトルのお茶を飲みながら話す颯介さん。
どうやら時計塔であったことを話して聞かせているみたいだった。
わたしに気がついたシロガネが立ち上がり、近くに来る。
当然のように手を取り、「上行くか?」と聞かれた。
拒む理由もないので「うん」と返事をすると、眞白の驚く声が掛けられる。
「え!? まさか兄さんと義姉さん、毎晩一緒に寝てんの!?」
その言葉にピタリと動きを止める。
そうだ、眞白は初めてここに泊まるから、わたしがいつもシロガネの部屋に連れ込まれていることを知らないんだった。
何と返せばいいのかとちょっと気まずい気分になったけれど、わたしが何かを言うまでもなく颯介さんがたしなめてくれる。
「眞白、そうやって邪魔するとギンに殴られるぞ?」
「そうそう。俺なんかこないだも殴られて……」
「あれはお前の自業自得だろうが」
岸本くんも続けて話し、伊刈くんに突っ込まれていた。
それを聞いて口を閉ざした眞白に代わるように、今度は三つ子が話し出す。