シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
終章
休み明けの月曜日。
たくさんのことがあった金曜日が夢だったかのようにいつも通りの朝がくる。
「今日は祖父さんにキョウを消したことを報告に行ってくる。メールはしたが、詳細報告しなきゃないからな」
「そうなんだ。行ってらっしゃい」
「ああ」
そうしてお互いの頬にキスをする。
ちょっと照れるけれど、頬ならいいかなって思うようになった。
それを見ている颯介さんや眞白が見慣れてしまったからっていうのもあるけれど。
「義姉さん、先出てるからね」
慣れ過ぎて、キスをしている最中でもそんな風に声をかけられるけど……。
「あ、うん。じゃあシロガネ、行ってきます」
「ああ、行ってらっしゃい」
そんな、颯介さんに新婚とからかわれるようなやり取りをしてからわたしは外に出た。
秋の色も徐々に濃くなり、寒くなってきた中を歩いていると眞白が少し言いづらそうに口を開く。
「あの、さ……義姉さん」
「何?」
「その……そろそろ父さんと一度話してみないか?」
「え?」
「あ、別に直接会うとかじゃなくていいんだ。最初は電話とかで十分だから」
そう言う眞白の話では、義父さんはしっかり反省しているし、そろそろ落ち着いてきたところだから、だそうだ。
たくさんのことがあった金曜日が夢だったかのようにいつも通りの朝がくる。
「今日は祖父さんにキョウを消したことを報告に行ってくる。メールはしたが、詳細報告しなきゃないからな」
「そうなんだ。行ってらっしゃい」
「ああ」
そうしてお互いの頬にキスをする。
ちょっと照れるけれど、頬ならいいかなって思うようになった。
それを見ている颯介さんや眞白が見慣れてしまったからっていうのもあるけれど。
「義姉さん、先出てるからね」
慣れ過ぎて、キスをしている最中でもそんな風に声をかけられるけど……。
「あ、うん。じゃあシロガネ、行ってきます」
「ああ、行ってらっしゃい」
そんな、颯介さんに新婚とからかわれるようなやり取りをしてからわたしは外に出た。
秋の色も徐々に濃くなり、寒くなってきた中を歩いていると眞白が少し言いづらそうに口を開く。
「あの、さ……義姉さん」
「何?」
「その……そろそろ父さんと一度話してみないか?」
「え?」
「あ、別に直接会うとかじゃなくていいんだ。最初は電話とかで十分だから」
そう言う眞白の話では、義父さんはしっかり反省しているし、そろそろ落ち着いてきたところだから、だそうだ。