シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
まだちょっと薄暗いけど、確実に朝の時間帯ではあるはずだ。
「んー? って、まだ6時じゃねぇか」
自分のスマホで時間を確認したのか、わたしの上にあった腕が移動してそんな声が上がる。
今なら抜け出せると思ったわたしは、軽く反転して四つん這いになるように起き上がった。
「おい」
でも、ベッドから降りる前に手首を掴まれ引き留められる。
「6時なら起きてもいい時間ですよ? 朝ごはんの準備もあるし、学校だってあるし……」
「あー……そっか、学校な……」
眉を寄せつつもそう言ったので納得してくれたと思ったんだけれど……。
「まあ待てって」
そう引き留められたと思ったら、腕を引っ張られ何がどうなってか昨日のように押し倒される状態になっていた。
「へ?」
ちょっと間抜けな声を出してしまったと思うと同時に、目を覆い隠される。
「とりあえず、おはようのキスしてからでもいいだろ?」
声だけでもわかる艶っぽさ。
朝から何でこんなに色っぽいんだろうこの人は。
色気にあてられたのか、単純にキスされるのが恥ずかしいのか。
ドキドキしてすぐには言葉が紡げなかった。
「雪華……」
艶めいた声で甘く名前を呼ぶ彼に逆らえる気がしない。
でも、近づくその吐息に昨日のことを思い出して、わたしは自分の唇を両手で隠した。
「んー? って、まだ6時じゃねぇか」
自分のスマホで時間を確認したのか、わたしの上にあった腕が移動してそんな声が上がる。
今なら抜け出せると思ったわたしは、軽く反転して四つん這いになるように起き上がった。
「おい」
でも、ベッドから降りる前に手首を掴まれ引き留められる。
「6時なら起きてもいい時間ですよ? 朝ごはんの準備もあるし、学校だってあるし……」
「あー……そっか、学校な……」
眉を寄せつつもそう言ったので納得してくれたと思ったんだけれど……。
「まあ待てって」
そう引き留められたと思ったら、腕を引っ張られ何がどうなってか昨日のように押し倒される状態になっていた。
「へ?」
ちょっと間抜けな声を出してしまったと思うと同時に、目を覆い隠される。
「とりあえず、おはようのキスしてからでもいいだろ?」
声だけでもわかる艶っぽさ。
朝から何でこんなに色っぽいんだろうこの人は。
色気にあてられたのか、単純にキスされるのが恥ずかしいのか。
ドキドキしてすぐには言葉が紡げなかった。
「雪華……」
艶めいた声で甘く名前を呼ぶ彼に逆らえる気がしない。
でも、近づくその吐息に昨日のことを思い出して、わたしは自分の唇を両手で隠した。