ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!
皆は森本様のことを嫌がっているが、私は、実は密かに気に入っている。
あんなに髪もボサボサで、服もだらしないが、見た目とは正反対で態度は紳士的なのだ。おまけにいい匂いがしたり、この前は部屋を出る時に、ちらっと机にノートパソコンを出すのが見えた。
私の予想では、きっと有名な作家さんで、週末にホテルに執筆をしに来てるのでは?と勝手に思っている。
フロントに戻ると、スタッフ専用扉から、正社員で美人の清水さんが怒り気味に出て来た。年齢は私と同じだが、ものすごく仕事が出来る。もうすぐ開業するベリールートホテルシンガポールのフロントリーダーとして抜擢されるだろうと専らの噂だ。
怒り気味の清水さんは、なぜか私を睨みながら、
「春名さん、専務が呼んでるわ。」
と、ぶっきらぼうに言った。
「は、はい!」
何かやらかしたかしら?
私は慌ててスタッフルームに入った。
スタッフルームはいつも電話の音や話し声で騒がしく、スタッフが忙しなく各々の仕事に勤しんでいる。扉を隔てただけで静かなフロントから一気に別世界になる。
「ああ、春名さん、こっちこっち!」
と、奥で専務が手招きした。怒っているようには見えない。
「ごめんね。忙しい時間に。ちょっと僕もびっくりしたんだけど…。」
と、切り出した。
まさか…クビ??
心臓がドクドク脈打つ。
「あの、今度、副社長が、このホテルに1ヶ月ほど長期滞在するんだけど…その時、専属で副社長の部屋担当をお願いしたいんだ。」
「は?」
あまりの突拍子もない話に、思わず素が出てしまった。
「ちょっと待ってください!なぜ私なんですか?正社員の方がいくらでもいらっしゃるじゃないですか!」
「うん。僕もびっくりしたんだけど、春名さんご指名なんだよ。」
あんなに髪もボサボサで、服もだらしないが、見た目とは正反対で態度は紳士的なのだ。おまけにいい匂いがしたり、この前は部屋を出る時に、ちらっと机にノートパソコンを出すのが見えた。
私の予想では、きっと有名な作家さんで、週末にホテルに執筆をしに来てるのでは?と勝手に思っている。
フロントに戻ると、スタッフ専用扉から、正社員で美人の清水さんが怒り気味に出て来た。年齢は私と同じだが、ものすごく仕事が出来る。もうすぐ開業するベリールートホテルシンガポールのフロントリーダーとして抜擢されるだろうと専らの噂だ。
怒り気味の清水さんは、なぜか私を睨みながら、
「春名さん、専務が呼んでるわ。」
と、ぶっきらぼうに言った。
「は、はい!」
何かやらかしたかしら?
私は慌ててスタッフルームに入った。
スタッフルームはいつも電話の音や話し声で騒がしく、スタッフが忙しなく各々の仕事に勤しんでいる。扉を隔てただけで静かなフロントから一気に別世界になる。
「ああ、春名さん、こっちこっち!」
と、奥で専務が手招きした。怒っているようには見えない。
「ごめんね。忙しい時間に。ちょっと僕もびっくりしたんだけど…。」
と、切り出した。
まさか…クビ??
心臓がドクドク脈打つ。
「あの、今度、副社長が、このホテルに1ヶ月ほど長期滞在するんだけど…その時、専属で副社長の部屋担当をお願いしたいんだ。」
「は?」
あまりの突拍子もない話に、思わず素が出てしまった。
「ちょっと待ってください!なぜ私なんですか?正社員の方がいくらでもいらっしゃるじゃないですか!」
「うん。僕もびっくりしたんだけど、春名さんご指名なんだよ。」