むり、とまんない。
そっか。
やっぱり主演となると、家にも帰れないくらい大変なんだ。
ん?でもそれにしたって、私たちとなんの関係が……?
また首をかしげれば、ふたりは無気味なくらいニヤリと笑った。
「それで、なんだけど。
一緒に住みなよ、ふたりとも」
「採用」
『胡桃とふたりとか最高すぎ』
「っ、え!?」
返事速すぎない!?
私、まったくついていけてないんだけど!?
「いっ、一緒に住むって……」
「だってさ、いくらセキュリティがしっかりしたマンションとはいえ、かわいい妹を一人にするのは心配だもん。遥なら……たぶん、安心」
たぶん?
「俺はあんまりオススメできないけど……胡桃一人はさすがに心配だから、妥協点かな」
えっ、えっ、ちょっとまって?
「俺が危険なやつだと思ってる?」
「当たり前じゃん」
「だって、胡桃とふたりきりだよ?なにかするに決まってるじゃん」
「ご名答」
『あー……これで心置きなく胡桃とイチャイチャできる。死ぬほど楽しみ』