むり、とまんない。
「やっぱ推しは、生で見なくっちゃね!」
ちらりとあーちゃんが見た先に、不知火くんや甘利くんはいない。
遥も言ってたけど、今日は朝からそのリハーサルがあるとかで、一日休むって言ってた。
「胡桃、なんだかんだ言って、遥くんがステージで歌ってるの、生で見るの初めてなんでしょ?」
「うん、初めて……」
「ならせっかくなんだし、一緒に楽しもうよ!」
「うんっ」
「あ、それと遥くんに言っといて!
ボディーガードは任せてって!」
「う、うん……?」
結局ボディーガードって、なんのことだったんだろう……?
「あっ、そういえばさ、胡桃聞いた?」
「なにを?」
「次の時間HRじゃん?
文化祭でなにするか決めるんだって」
「えっ?
もう文化祭?」