むり、とまんない。
夏の舞踏会。
コンセプト通り、舞踏会のようにクラシックの音楽を流して、接客組はドレスや王子様の格好をするらしい。
不知火くんや甘利くんたちはいいとして……。
「遥、めちゃくちゃ嫌がりそう……」
そもそも女の子と関わるのが嫌だっていうのに、接客なんてできるのかな。
甘利くんもだけど……。
「まあ、そこは大丈夫っしょ!
なんてったって、胡桃が着るんだから!」
「そうだね」
どうして私が着ると、遥も着てくれるってなるの?
「まあ、胡桃がドレスで接客なんて、心休まらないだろうし、だったら自分もって言い出しそうだよね」
「ぜったいそれ」
謎にあーちゃんと清見さんがウンウンうなずいてる。
よくわかんないけど、ほんとドレス着るのいやだよ……。
「もうすぐ着くよ〜」
「はーい!」
「はい……」