むり、とまんない。


「お疲れ様です。
今夜出演のbondのマネージャーと関係者です」


「お疲れ様です。
こちらへどうぞ」


それから車を降りた私たちは、テレビ局の中へと入っていく。


「ちょっ、胡桃!
あの人!今話題のタレントじゃない!?」


「あ、あの人、見たことある……」


さすがテレビ局。

中に入ったとたん、そこら中に芸能人がいる。


歌手にモデルに俳優に。

タレントさんや、有名なアナウンサーの人まで。


あまりテレビを見ない私まで知ってるような人もいて、本当テレビ局って夢の場所みたいだ。


「なんかいろんな人、胡桃のこと見てるね」

「それはあーちゃんのほうだよ」


さっきだって、清見さんに。


『いつも遥たちがお世話になってます。
bondのマネージャーの清見です』


『胡桃の親友で、遥くんたちとは小学校からの同級生です。天草あすみです』


『君があすみちゃん?桃華から話は聞いてるよ!
君もめちゃくちゃかわいいね!
よかったらうちの事務所に入らない?」』


『推し活しか興味ないんで、お断りします』


なんて会話してたし!
< 278 / 346 >

この作品をシェア

pagetop