むり、とまんない。
クールVSクール
「よーし!
今日は売って売りまくるぞー!」
「あの、あーちゃん……」
「どうしたの胡桃!
今日は大変な一日なんだから、気合い入れていくわよ!」
「そうじゃなくて……この間のドレスと違うんだけど……」
「そうだっけ?」
そうだよ!
あと30分で文化祭がはじまるというのに、私はまだドレスに着替えていなかった。
「前のは足首まで隠れてて、長袖のレースのやつだったのに……」
なのに。
どうして……!!
「なんでこんなに丈が短い上に、ノースリーブなの!?」
今私の目の前にあるのは、首は詰まってるけどノースリーブで、丈は膝上10cm以上のショートドレス。
しかも中にパニエが入ってるから、より丈が上がってて。
「まあまあいいじゃん!
色は黒なんだから、そんなに目立たないって!」
「目立つよ!」
ただでさえみんなブルーとかピンクとか、パステルカラーの淡い色なのに。
黒の人なんて、1人もいないんですけど!?
「黒髪だしちょうどいいじゃん!
足も細いしさ!」
美脚、みんなに見せてやろーよ!
どうでもいいです!