むり、とまんない。
「それではお待たせしました!
crown VS bondのパフォーマンス対決!
結果発表です!」
お馴染みの太鼓の音が流れて、ステージのスクリーンに、数字がルーレットのように動いていく。
「では、一の位から順に、お願いします!」
「crownは、5!
おっと、bondは6だ〜!!」
ドクンドクンと心臓が音をたてている。
ぎゅっと手を握って見つめれば、隣で桃華も顔の前で両手を握っていた。
「続いては緊張の十の位!結果は〜!?
crownは9!bondは〜!?
なんと、bondも9です!」
「まじで!?」
隣で声をあげるあーちゃんに、不安だけが降り積もっていく。
「胡桃……」
「も、桃華……」
「大丈夫。
大丈夫だから」
遥を信じよう。
「ここまでではまだまたなんとも言えません!
が、いよいよ次で結果が決まります!
いきましょう、百の位!最後の数字は………っ!
crownは8!そしてbondは……」
バンっ!!
その数字が出た瞬間。
「っ!!」
私の口からは、声にならない声があふれた。