むり、とまんない。

幼なじみ

「あっ、胡桃おはよ〜！
不知火(しらぬい)くんのドラマ、見てくれた!?」


「朝から元気だね、あーちゃん……」


それから気持ちを切り替えようとペシっと頬を叩いて学校に向かい、教室に入ったけれど。


「芸能人と同じ学校とか、それだけで生きていけるよね！」


ほら、あそこ見て！
不知火くん、今日もかっこいい〜!!


某アイドルグループに所属する不知火くんを見ようと、窓から身を乗りだすあーちゃんにため息をついた。


「私はぜんぜん生きてけない……」

「ええ〜!?
あんっなイケメンツインズとモデルのお姉ちゃんがそばにいるのに!?」


それがいやなんだってば……。


「ほらほら！
登校してきたよ！」


「bondのふたり、今日もかっこいい……」

「今一番きてるよね」


クラスの女の子たちも校門の近くにいる子も、みんな目をハートにしてふたりを見ていて。


「momoちゃん、今日もかわいー」

「俺らもbondのふたりだったらなー」


クラスの男子もみんな、桃華を見てうっとりとしたため息をついてる。