むり、とまんない。
「じゃあ、今後の方針もきまったところで!
杏!今日の遥の予定は!」
「はい!一日オフであります、桃華隊長!」
な、なにこのやりとり……。
そういえば昔もこうやって。
桃華と杏がおもしろいことやって、遥と私が笑ってたっけ。
なつかしいな……。
「ふふふ!そうやってもっと笑いなよ、胡桃!せっかくあたしより何倍もかわいい顔してるんだから!」
「そうそう!
正直そこらのモデル以上、いや、ウルトラ級なんだし!」
「いいよ、お世辞は……」
芸能界にいるふたりとじゃ、オーラも容姿も。
ぜんぶが比べ物にならないくらい劣っているのはほんとだから。
「んー、これは遥も苦労するなぁ」
杏は頬に指をあてて、苦笑い。
「自分に自信がないところは、追々治していく必要があるね。もしくは、遥におまかせ」
なぜか桃華もヤレヤレとため息をついた。
「あんまりアテにしないほうがいいよ。遥の場合は逆にもっと地味にしたいって言いそうだし」
「あー、可愛さ、気づかれたくなくて?」
「そういうこと」
ま、また話がわからない……。
というか、話ズレすぎでは?
「まあ、とにかく!
胡桃、今日買い物行くって言ってたよね?
たのんだよ!」
「ああ、うん。
まかせて……?」
「杏。
任せたわよ」
「りょーかい!」
そのあとふたりはコソコソとスマホを見ていたけれど、なにをしているのかわからず。
あれ、結局なにも解決してなくない……?
そう一人で落ちこむしかなかった。