その星、輝きません!
「あー。苦手なんだよなぁ。なんか理屈っぽい感じがするんだよな……」
文句を言っても仕方ない。やりますか……
あかねから受け取ったファイルを開く。
一条聖一。三十六歳。
えっ…… 東京? どうして東京の人が?
不眠……なし
食欲不振……なし
落ち込み……なし
恐怖感……なし
動悸……なし
その他すべて無し。
相談内容……カウンセリングがしたい
はい? 意味がわからない。
見えない、何かを抱えているのだろうか?
大きく深呼吸をして、彼の横に立った。
「おまたせしました。昨日は、ご丁寧に沢山のタルトをありがとうございました」
できるだけ穏やかに声をかけ、軽く頭を下げる。
彼は私を見上げると、すっとソファーから立ち上がった。
今度は、私が彼を見上げる形になる。私より頭一個分は高い、百八十センチはあるだろうこの男には、貫禄というものがある。
「いえ。こちらこそ昨日はありがとうございました。その上 今日も無理を言って申し訳ありません」
彼は、低姿勢に頭を下げた。高身長で、姿勢正しく頭を下げる姿は美しい。
思わず見とれそうななり、自分で自分に気合を入れる。
「いいえ。こちらにどうぞ」
カウンセリングルームのドアを開けて、彼を中へと促した。
文句を言っても仕方ない。やりますか……
あかねから受け取ったファイルを開く。
一条聖一。三十六歳。
えっ…… 東京? どうして東京の人が?
不眠……なし
食欲不振……なし
落ち込み……なし
恐怖感……なし
動悸……なし
その他すべて無し。
相談内容……カウンセリングがしたい
はい? 意味がわからない。
見えない、何かを抱えているのだろうか?
大きく深呼吸をして、彼の横に立った。
「おまたせしました。昨日は、ご丁寧に沢山のタルトをありがとうございました」
できるだけ穏やかに声をかけ、軽く頭を下げる。
彼は私を見上げると、すっとソファーから立ち上がった。
今度は、私が彼を見上げる形になる。私より頭一個分は高い、百八十センチはあるだろうこの男には、貫禄というものがある。
「いえ。こちらこそ昨日はありがとうございました。その上 今日も無理を言って申し訳ありません」
彼は、低姿勢に頭を下げた。高身長で、姿勢正しく頭を下げる姿は美しい。
思わず見とれそうななり、自分で自分に気合を入れる。
「いいえ。こちらにどうぞ」
カウンセリングルームのドアを開けて、彼を中へと促した。