その星、輝きません!
二人の夜
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 あれから一か月ほどしか経っていないが、そうは言っても、気になって仕方ない。ろくに電話にも出ないし、メールだって読んでいるのか?休みを上手く使って、東京へと車を走らせた。

 朝晩は、風が涼しくなってきているので、ハイネックのノースリーブのニットに、薄手のカーデガンを羽織る。ピアスもお気に入りのものを付けた。

 あれ?

 たかが弟の監視に行くのに、何をおしゃれしているんだろう?

 いくらなんでも、そう偶然にあの男に会う事もないのに。いや、会ったとしても何も気にする必要などないはずだ。何を考えているんだ私は?


 そうこうしているうちに、良太の住んでいるアパートへと辿りついた。仕事を終えてから出発したので、もう夜の八時を回っている。

 ソファーに座り一息つくと、カバンの中のスマホが震えた。

「もしもし良太?」


「姉ちゃん。ちょっと助けてくれよ」


「ええ!!」


 私は、良太に指示された場所へと車を走らせた。カーナビの案内で、なんとか近くのパーキングに停める事が出来た。


 高級そうなバーの看板を見つけると、そっとドアを開けた。
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