あなたと出会って世界が変わる
パーティーが終わり、倉庫に戻ってきた


結局あれから、頼くんのお母さんと有さんには会うことはなかった


服を着替えて、ある人の部屋の扉の前に立つ


「ふぅー」

息を吐いて、ドアをノックする


「だれ〜?ってひなちゃん」


「朝陽くん今大丈夫?」


「うん。大丈夫だけど、どうしたの?」


「ちょっと話したいことがあって…」


「そっか…この前話した場所に行こっか」

着いたのは、イヤリングを返した倉庫裏の場所


「この前と一緒だね、話したいことってどうしたの?」


「やっとね、気持ちに気づいたの…だからね、待たせてばかりは悪いと思って…」


「ちょっと待って…予感はしてたけど、そっか…気づいたんだね」


「まだ、この気持ちが正しいのか分からないけど、多分そうだと思う…だから朝陽くんの気持ち凄く嬉しかったけど、ごめんなさい」

薄暗い中にある電灯が瞳の中で揺れる


朝陽くんの表情に胸がチクリと痛む


「大丈夫だよ。だから、そんな悲しそうな顔しないで」

私、顔に出てしまってるのかな…


私よりも朝陽くんの方が辛いはずなのに

「ごめんなさい」


「ううん。僕は自分の気持ち言ったこと後悔してないから。どんな答えでも受け入れようと思ってた…それにひなちゃんも好きだけど、きっとひなちゃんの気になってる人も好きだから」


「うん…ありがとう」


「先に戻っててよ。僕はちょっと風にあたって帰るから…おやすみひなちゃん」


「おやすみなさい」
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