あなたと出会って世界が変わる
そんな日々を1年繰り返していた


教室から外を見ると雨が降っている


『今日一緒に帰ろう』前まで仲良かったグループの子達に誘われた


突然の事に驚いたけれど、それよりも怖かった


放課後、ランドセルを引っ張られ公園まで連れて来られた


何で、学校やめないの?


何で、全然堪えてないの?


何で、あんたは泣かないの?


泣きなさいよ。そして、謝ってよ


叫びながら言う子たち


学校なんて行きたくない…辛いし、今すぐ泣き出したい


でも、泣いたら、もう我慢できなくなるの


大丈夫が大丈夫じゃなくなっちゃうの


声には出せなくて、心の中で叫ぶ


あんたと一緒にいる私たちなんて言われてるか知ってる?


そんなの分かんないよ…



首を横に振ると



私を睨みつける子たち



引き立て役。そう言われてんの!


ちょっと可愛いからってチヤホヤされて


私たちの苦しみ味わえばいーのよ


だから、クラス中に妃奈が皆の悪口言ってるって流したの


なのに、あんた全然堪えてない


そう言って、公園の池に突き飛ばされる


『私、妃奈のこと大っ嫌い』


その言葉が頭から離れない


あの子たちが居なくなった後も私は雨にうたれ続けた


私の存在がダメだったのかな…


私がいなかったら、皆も傷つかなかった


どこで間違えたんだろう


答えの出ないまま、頬に流れる涙は


雨に流された
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