あなたと出会って世界が変わる
「ね、僕は優しくなんかないでしょ。親友が悩んでるのを気付かないふりするような、そんなやつなんだよ」


「私も、虐められてたから分かるの。一緒に居てくれる人が1人でも居てくれたら、それだけで幸せなの」

ひなちゃん…

「だから、由依乃さんは朝陽くんのせいだなんて思ってないと思うの。幸せだって、ありがとうって言ってたんでしょ?由依乃さんのこと1番分かってるのは、朝陽くんでしょ」

その言葉に胸が締め付けられる


「ゆ、いのは、電話でありがとうって、それだけで…あいつ優しいから、俺に気を使わせない為にって…何してんだろ…」

髪をクシャッと乱す


「私は今の朝陽くんの方がダメだと思うよ。みんな心配してる、蘭流の人達も琴葉ちゃんも私も、もうやめよう。倉庫に帰ろう」

ほんとだな…

「由依乃居なくなって、俺だけ幸せになるのはダメだって、だから中学サボって…そしたら琉生がお前は良い奴だから仲間にしたいって…本当に俺の周りいい人ばっかだよ」

ははっ…本当に何してんだろ


由依乃がいないと何か物足りなくて


女遊びして、気を紛らわして


挙句の果てに、みんなに心配かけて


琴葉にも悪いことしたな


「泣いてる」

そう言われて、目を擦ると涙が手についた


ダサいな…ひなちゃんの前で泣くとか


そんな僕をひなちゃんは嬉しそうに見てる


ケジメつけないと
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