あなたと出会って世界が変わる
開けると、手紙だと分かる


『朝陽へ


小さい頃からずっと一緒


嫌ってほど一緒


でも、唯一の親友って胸張って言える


朝陽と遊んで帰ったら、明日は何しよう


そんな事ばっか考えてさ、楽しかったな


中学になってからは、みんな朝陽と仲良くなりたいって


私に近づいてきてさ、何にも知らないのに


顔だけで近づいてくるから、言ってやったんだ


朝陽のこと何も知らないくせに、それは好きなんかじゃないって


そしたら、このザマだよ


でも、後悔なんてしてない


自分が言ったことは正しい。親友にはちゃんとした彼女と幸せになって欲しいから


でも、ちょっと疲れちゃった


だから、もし私が何かあっても朝陽のせいじゃないの


私が笑っていられたのは朝陽のおかげなの


幸せになって


じゃないと私、許さないから


だから、幸せになって


私は十分幸せだったよ。ありがとう


朝陽の大事な親友より』


なんだよ…自分で大事な親友って


ははっ…


涙が頬を伝う


1番、由依乃のこと分かってたはずなのに


由依乃がいたら何やってんだって


怒られてるだろうな


外の空気を吸いたくなり、部屋のドアを開ける
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