fate
彼女
携帯のアラームに起こされ、重い体を引きずって暖房の電源を入れる。
もしかしたら、夢だったんじゃないかと不安になったけど、メールを見て現実を確かめる。
【無事に帰ったよ。
会えて嬉しかった。ありがとう】
在原さん、寝てないけど仕事大丈夫なのかな。
【おはよう。
会いに来てくれてありがとう。
めちゃくちゃ幸せでした。
今日も仕事頑張ろうね】
着替えていると、体にところどころ痕がついていることに気づいた。
「これって……」
キスマーク――?
触れてみると、そこだけ熱い気がした。
やっぱり夢じゃないんだ。