fate
ベッドにぺたんと座っていると、後ろから抱きしめられる。
「体、冷たい…」
在原さんの体が熱いだけだよ。
「……あっためて」
照れながら言うと、耳や首に唇が触れていく。
雨音が強くなっていくように、あたしの鼓動も速くなっていく。
「……やっ…」
「嫌?やめる?」
あたしの声に、在原さんが動きを止める。
後ろを向くと、いつもの余裕たっぷりな笑顔で見つめてくる。
「……意地悪ー」
「あはは。俺、Sだから」
知ってるよ。
そうやって、あたしを惑わせるんだから。
「でも好き」
「俺も好きだよ」