fate

【2人だけの秘密なんだから。
言っちゃダメだよ~(;_;)】

言えるようになったらいいけどね…。



か細い電子音で加湿器が鳴いている。
タンクを取り出して給湯室へ向かう。


「はるかちゃーん」

薫ちゃんの声に心臓が跳ね上がり、
水をこぼしそうになった。

「へっ?な、何?」

慌てて振り返る。

このシチュエーション……
今朝の夢を思い出してしまう。


「カステラもらったから持って来たよ~♪
おやつに食べよう♪」

「あ、うん。
ありがとう…」


あー焦ったー。

てか、朝からもうおやつの話ですか。

< 139 / 186 >

この作品をシェア

pagetop