fate

『声聞いたら元気出た。

今度の日曜、会えないかな?』

誘ってくれるとは思ってなかったから、嬉しくてつい笑ってしまう。


「あたしも今元気出た。
何時から会えるの?」

布団にくるまって、目を閉じる。
熱くなっていく顔が、嬉しさを増長させる。


『彼女が仕事行ってからだから、4時前ぐらいかな』

聞きたくない単語に、目を開ける。
ああ、どっちにしても真っ暗だった。


それでも、明るい声を保ちながら返事をする。

「うん、分かった。
早く会いたいな」

『俺も早く会いたいよ』


ほんとにそう思ってくれてる?

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