fate

お酒とお菓子を適当に買い込んで部屋に戻ると、集合時間ギリギリだった。

すぐにロビーに引き返してバスに乗り込む。


「ねージンギスカンって美味しいの?」
「臭みがあるとか言ってなかったっけ?」

適当な知識で話しているうちに、某ビール園に到着。


体育館のような大きなホールでは机が大量に並び、
すでにたくさんの人が大騒ぎしていた。

「うわ、煙すご…」
独特の匂いに、思わず声が漏れる。


同じ会社の人達で決められたテーブルは、とっくに埋めつくされていて、
どうにかふたつ席を見つけて、薫ちゃんと座った。

「じゃあ、お疲れ~。
乾杯~!」

他の支店の人たちとジョッキをぶつけ合う。


「上田さん、肉食べな。
焼けてるよ」

「あ、ありがとうございます~。
もやし追加しますか?」

なんて会話をしつつ、在原さんの姿を探した。

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