fate
ドキドキしながらノートを見ているあたしをよそに、在原さんはパソコンに向かった。
「ま、なんでも分からないことは聞いてね」
「はい!」
“好き”という言葉が、頭の中で何度もこだましている。
向かいの席に、こんなにドキドキさせる人がいる。
初日から色々緊張しっぱなしだ。
ところで。
周りを見回してみても、在原さん以外は若い男性が居ない。
本部の男性っていうと、年配の課長とか部長とかばっかりなのかな。
あたしと同年代ぐらいの女の子はいるけど。
仲良くなれるかなぁ…。