fate
「ごめんねー、
ストックしてある制服が大きいサイズしかなくって。
もう何日か待ってくれる?」
総務課のお局様に言われてから約一週間。
やっと制服が届いた。
真新しいブラウスに袖を通すと、改めて社会人としての気合いが入る。
昨日までリクルートスーツだったからね。
白いブラウスに紺のジャケットとタイトスカート。
ピンクのスカーフを蝶々結びに巻いてみる。
慣れないから上手くできなくて、何回も結び直したけど。
「おはよう。
あれ、今日から制服なんだ。
似合うじゃん」
「えっ。そ、そうですか?」
在原さんの言葉に声がうわずってしまう。
優しい笑顔に、鼓動がどんどん速くなっていく。
ダメだ…この人、かなりあたしを惑わせる。