fate

「いや、今も…

――好きです」

自分が口に出した言葉が恥ずかしすぎて、
体中が熱くなっていく。

そしてさらに、あたしの体温は上げられる。



『うん、俺も好きだよ』

よくできました、と子どもを誉めるような口調で言う。
耳から全身へ、電流のように言葉が伝わっていく。

もう死んでもいいかも。



その言葉をもらえただけで、充分。

何も言えなくて、えへへ…と笑うことしかできなかった。


『あーめっちゃ嬉しいー!』

在原さんが喜んでくれるなら、あたしも嬉しい。






例え2番目でも。

< 80 / 186 >

この作品をシェア

pagetop